招待ページは、もうすぐ完成です。あなたがタイトルの色を選んでいると、小林さんが聞いてきます。「雨でも歩くの?」青木さんも続けます。「いちばん気になるのは、途中で座れるかどうかなんだよね」。
いい流れです。本当に参加する人たちが、意見を出し始めました。
この章では、2 人の友だちも「週末さんぽ部」の Workspace に招きます。みんなで同じ Agent のチャットで話し合うこともできますし、それぞれ別のチャットを開いて、違う Agent に手分けしてもらうこともできます。ファイルも、話し合いも、できあがったものも、すべてこのプロジェクトを中心に進みます。
今回は、小さな分担を試してみましょう。あなたはページ担当、小林さんは情報のチェック担当、青木さんは「招待を受け取って、どうやって参加すればいいかだけ知りたい」友だちの代表です。

1. 友だちを同じ Workspace に招く
左のサイドバーの「メンバー」を押して「メンバーと権限」を開き、友だちに必要な役割のところで「招待リンクを作成」を押して、リンクを相手に送ります。QR コードで共有することもできます。友だちは自分の Agent.Space アカウントでログインし、招待を確認すると参加できます。招待リンクの有効期限は 7 日間で、1 本のリンクで何人か一緒に参加できます。
役割は 3 種類あります。
- 編集者(Editor):内容を編集し、Agent を呼び出せます。一緒にタスクを送ったりファイルを直したりするなら、これを選びます。
- 閲覧者(Viewer):見るだけで、Agent は呼び出せません。成果を見に来るだけの人に向いています。
- オーナー(Owner):Workspace とメンバーを管理し、招待リンクを作ったり取り消したりできます。この Workspace の Agent の利用料も負担します。友だちが参加するときの招待画面には、費用を誰が負担するのかが書かれています。
この練習では、小林さんも青木さんもチャットに参加する必要があるので、編集者にします。参加したら、2 つのことを確かめてもらいましょう。ファイル一覧で weekend-walk/index.html が見つかること。そして、招待ページを作ったときのチャットを開けること。
招待リンクは、共有のファイルやチャットがある Workspace に参加するためのものです。完成品をほかの人に見せたいだけなら、前の章の共有のしかたに戻りましょう。
2. 同じチャットで、誰でも続きを話せる
続けて進められる Agent とのチャットを、Session と呼びます。Session は Workspace に属しています。編集権限のあるメンバーなら、既存の Session を開いてそれまでの流れを確認し、依頼を付け足せます。そのチャットを作った人しか続けられない、ということはありません。
前に Codex でウェブページを作ったとすると、話し合いはたとえばこんなふうに進みます。以下は例で、実際の返信は違うものになります。
あなた: 今の index.html を見てください。はじめて参加する人は、ほかに何を聞きたくなりそうですか? まずは相談だけで、ファイルは変えないでください。
Codex: 「雨の場合は延期します」をもっと目立たせると、見落とされにくくなります。
小林さん: 賛成です。延期の意味は残したまま、気楽な感じのお知らせを一文書いてみてください。
Codex: 「もし雨が降ったら、晴れた日にあらためて出発しましょう。」
青木さん: それ、いいですね。あと、疲れたら休めることがページに書いてあるかも確認してください。まだ直さなくていいです。
チャットには誰の発言かが表示されるので、みんな記録を追いながら、意見と返信を見られます。小林さんはあなたの依頼に続けて話を進め、青木さんも自分の気になることを付け足せます。
Agent のチャットで送った内容は、その Agent が処理します。「まずは相談だけで、ファイルは変えないで」も、ひとつのタスクです。Agent は読んで返信し、モデルの利用量が発生することもあります。まず意見だけほしいなら、そうはっきり書きましょう。決まったら、そこで作業を頼みます。
Agent が作業中なら、新しく入力した内容はメンバー全員で共有するキューに入ります。それぞれに誰が送ったかが表示され、実行の順番が来るとチャットに入ります。返信を待ってから次を話すのが、はじめての共同作業ではいちばんついていきやすいペースです。今のタスクを止めたり、権限リクエストを承認したりするのは、そのタスクを始めた人です。オーナーもタスクを止められます。
3. それぞれ Agent を呼んで、手分けして進める
話し合いで方向が見えたら、分担に移りましょう。あなたは元の Session で引き続き Codex を使います。小林さんは同じ Workspace で新しい Session を作り、今使える Claude Code と対応モデルを選びます。
別々の Session は並行して作業できるので、小林さんはあなたのタスクが全部終わるのを待たずに始められます。別の Harness に切り替えるには新しい Session を作る必要がありますが、プロジェクトのファイルは元の場所にあります。
2 つのチャットを同時に見ていたいなら、左のサイドバーの「その他」にある「キャンバス」(Beta)を開き、サイドバーから 2 つのチャットをドラッグして入れましょう。キャンバスは Workspace 全体で共有する大きな机で、みんなが同じレイアウトを見ています。チャットのカードの中から、そのままメッセージを送ることもできます。
これは練習しやすいように決めた役割で、Codex も Claude Code も、制作とチェックのどちらでも担当できます。今使える Agent とモデルに合わせて選んでください。
ページ担当の Agent には、次の依頼を渡せます。
小林さんは、新しい Session でこう送れます。
review.md は、ごく普通のテキストのメモです。共有のファイルに保存されるので、次に参加する人がそのまま読めますし、あとで修正担当の Agent に渡すこともできます。weekend-walk に入れずにいちばん上の階層に置くのは、あのフォルダーはあとでまるごとウェブサイトとして公開するかもしれないからです。チェックのメモまで一緒に公開する必要はありません。
4. みんなが同じファイルを見ている。だから直す人を決めておく
今、ページもチェックのメモも、この Workspace の中にあります。あなたは小林さんが Agent に書いてもらった提案を見られますし、小林さんもあなたが直した招待ページを開けます。
ここには「あなたの index.html」と「小林さんの index.html」という 2 つの個人用の原稿はありません。みんなが触っているのは、同じひとつの今のファイルです。だから今回は、ページを直すのは 1 つの Agent だけにして、もう 1 つには別のチェックのメモを書いてもらいます。両方が同じファイルを書き直すと、お互いの修正を上書きしてしまうかもしれません。Workspace が衝突をすべて自動でうまくまとめてくれるわけではないのです。
2 つのタスクが両方終わったら、みんなで review.md を読み、採用する提案を選んで、ページ担当の Session に渡します。
このステップでは、「チェックしたときはまだ直っていなかったけれど、今はもう直っている」というケースも見つけられます。確認できたら、具体的な修正を頼みましょう。保存が終わったら、青木さんがファイルを開いて確認します。サイトで見ている場合は、第 7 章のとおり「プレビューを更新」を押して、3 人で同じバージョンを見ましょう。
5. 人は話し合いを読み返せる。Agent には引き継ぎが要る
メンバーは、権限の範囲内で共有のチャットを見られます。新しい Session の Agent は、ほかの Session での話し合いを自動的にすべて知っているわけではありません。この 2 つは同時に成り立ちます。
だから、小林さんが新しいチャットを始めるときは「これは架空の招待ページで、申し込みフォームは追加しない」とはっきり書きます。修正担当の Agent にも、review.md を読むようにはっきり伝えます。共有のファイルがあれば引き継ぎの置き場所はできますが、具体的なタスクや決まったことは、やはり言葉で説明する必要があります。
もし明日、青木さんが続きを担当するなら、既存の Session をそのまま開いて続けてもいいですし、新しい Session を作って、次のような短い引き継ぎを渡してもかまいません。
ページは weekend-walk/index.html、チェックの意見は review.md にあります。集合時間とルートは確定済みです。まずファイルを読んでから、まだ対応していない提案を教えてください。サンプルの表示は残し、フォームは追加せず、まだ公開しないでください。
複数の Agent との連携は、こうしたはっきりした分担と、ひとつの引き継ぎから始まります。誰がやるのか、終わったら誰に渡すのか。それを決めるのは、あなたたちです。
次は、あなたの仲間も誘って
ここまでで、小さな共同作業をひとつやり終えました。ひとつのチャットで相談し、それぞれ Agent を呼んで手分けして進め、またひとつの作品に戻って結果を確かめる。
Agent.Space の便利さも、こうした動きの中にあります。友だちは自分のアカウントで参加すれば、既存のファイルや話し合いをもとに作業を続けられます。それぞれが自分の判断を持って Agent を呼び出し、できたものは同じプロジェクトに残ります。次に誰かが引き継ぐときも、ページがどこにあって、何を直したのかを探す場所があります。
読書会でも、友だちとの食事会でも、小さなツールでも、こうやって始められます。あなたが言い出して、誰かがアイデアを足し、誰かが問題を見つけ、Agent が手を動かします。
慣れてきたら、「その他」にある 2 つの機能も試してみてください。スケジュールタスク(Beta)は、決めた周期で同じ依頼を Agent に自動で送ります。たとえば毎週金曜に、参加人数の確認をみんなにリマインドしてもらえます。キャンバスのウィジェットは、Agent に作ってもらえる小さなダッシュボードで、データに合わせて表示が更新されます。どちらもまだ Beta なので、画面はいつ変わってもおかしくありません。
あなたたちの次のプロジェクトを始めましょう。今回の散歩におやつを持っていくかどうかは、さんぽ部のみんなで話し合って決めてください。